オリバーピープルズといえば今では洒落者の間で定番といっても過言ではない眼鏡です。私自身、最初に手にした名のある眼鏡ブランドであり、一番所持しているブランドでもあります。今回は洒落者に愛され続けるオリバーピープルズの魅力を徹底解剖していきたいと思います。
オリバーピープルズの始まり
オリバーピープルズは1987年に創業、1号店をオープンするとともに次々とオリジナルコレクションを発表しました。オリバーピープルズは創業より、製品の質とカリフォルニア特有の風土、サービス精神に情熱を注ぎ続けています。この精神はブランドの基盤となり、現在もなお継承され続けています。 オリバーピープルズは決してブランドのみに頼ることなく、その姿勢や取り組みに対して共感してくれる顧客との信頼関係を大切に築いています。
オリバーピープルズのファーストコレクションは、1980年代後半に創業者達が購入したアメリカ製のヴィンテージアイウェアから着想を得てデザインされました。数千ものヴィンテージの製品群には、美しく繊細な細工を施されたリムレスやメタルフレーム、クリップオンのメタルサングラスが含まれていました。そのどれもがアメリカを代表するボシュロム社やアメリカンオプティカル社で生産され、いずれもオリジナルのパッケージまで付いた未使用の新品同様のものばかりでした。
そのヴィンテージのコレクションの中にはカタログや金型、レンズとともにある受領書も紛れ込んでいました。「オリバーピープルズ」とサインされた受領書の主はオーナーか販売業者と思われますが、彼に敬意を表してコレクションにその名を冠したのがオリバーピープルズの始まりとなったのです。
クリエイティブディレクター”ラリー・レイト”
クリエイティブディレクターのラリー・レイトはカリフォルニア州ロサンゼルスで生まれ育ちました。サーフィンと旅行をすることが大好きな彼は、自由でクリエイティブな職に従事したいと考えていました。検眼士であった親友の支援もあり、ラリーは眼鏡士の資格を取得し、アイウェア業界に足を踏み入れました。アイウェアデザイナーとして初めてCFDA(全米ファッション協会)の会員に選ばれたラリーは、世界中からアイウェアのデザインにおける考え方や見識を求められることとなります。彼のデザイン性や独自の哲学は多くのデザイナー達に影響を与え、アイウェアの流行そのものを変化させました。
オリバーピープルズの様々なデザインは、映画や本、旅行、雑誌、記録史料などから着想を得ており、企画や製作はすべてハリウッド西部の本社で行われています。検眼士、デザイナーとしての専門知識を活用し、装着感やデザインのバランスに細心の注意を払いながら製作されたフレームやサングラスは、オリジナルの部品を使用し、ディテールにまでこだわりぬくことで知的で時代を超えたスタイルを実現します。
特徴
オーバーピープルズでは完成されたフレームを製作するため、素材の吟味から繊細な彫刻、仕上げまでの行程を手作業で行っています。 特にピンの取り付け、ロゴプラークの嵌め込みなどの技術的に複雑な行程においては、機械と手作業の両者を取り入れて製作しています。 ガラに掛けられ、研磨され、本社のスタジオで描かれたデザイン画と見比べながら最終的に手作業で丁寧に調整されています。
”彫り模様”
この彫り模様は、繊細で華やかな印象を与えると同時にヴィンテージのディテールに対する尊敬の表れでもあります。
”ロゴプラーク”
手作業でテンプルの先に嵌め込まれた、さりげないロゴプラークはオリバーピープルズの商品であることの小さな証なのです。
”テンプルの芯
テンプルの芯は本”来、強度と安定性、長期間の着用を可能にするものですが、オリバーピープルズのアセテートフレームではテンプルの芯に施された細かな細工や型押しされたロゴのパターンを見ることができます。
最後に….
いかがでしたでしょうか?この記事を作っている最中にもう一つ欲しくなってきました。確かな手仕事、情熱を持ったモノづくりをしているブランドにはやはり”洒落者”は惹かれてしまうんでしょうね。四月も終盤に差し掛かり、新しい生活にも慣れてきたころだと思います。新しい眼鏡を付けて、憂鬱な五月を乗り越えましょう。