Artigiano ciao(アルティジャーノ・チャオ)とは
Artigiano ciao(アルティジャーノ チャオ)とは2009年にオーナーである丹下徹氏が名古屋栄にオープンした、クラシコイタリアをメインにウェアからシューズまで幅広く展開している名店です。2015年には2号店である東京駅前店をオープン。”時代に流されない正統かつ最高品質の文化的な紳士服”を取り扱い、”物事の本質を見極める力がある「成幸人」”に私たちを導いてくれる。Vintage Journey vol.9では、”仕事や趣味、ライフスタイルがより豊かで愉しいものになっていくような、クラシコイタリアという「幸せ服」”が見つかる名店をご紹介いたします。
STORE VIEW
扉を開けて階段を降りると素晴らしい雰囲気でおもてなし。まるでヨーロッパ人の秘密基地の様な雰囲気でテンションをぐっと引き上げてくれる。
サイズ毎にみっちりと並べられているクラシコイタリアの端正なジャケットやスーツ。BELVESTやISAIAなどの既製品からPANICOやCICIO、LIVERANOなどの通も唸らす仕立て服まで圧巻の品揃えだ。
クラシコイタリアには欠かせないのがネクタイ。マリネッラやタイユアタイなどイタリアを代表するネクタイ達。ドレスアップに必ず合う一本が見つかるはずだ。
お店の奥にはしっかりとトラウザーズも。さらにその奥にはアットリー二のドレスシャツが無造作に置かれていた。お店の隅々まで商品が置かれているので要チェックだ。
OWNER INTERVIEW
-お店のコンセプトを教えてください。
本物のイタリア製クラシコイタリア服とヨーロッパ製の最高級革靴を専門とする上質紳士品リサイクルショップです。
クラシコイタリア物のスーツ・ジャケット・シャツ・パンツ・ネクタイをはじめ、世界の最高級靴・かばんや革小物をどこよりも高価でお買い取りし、必要な方にリーズナブルにご提供する、愛好家が気軽に楽しめるアトリエサロンのようなリサイクル店です。
-お店の名前の由来を教えてください。
Artigiano ciao(アルティジャーノ チャオ)
日本語にすると“工芸職人さんこんにちは!”という意味です
-立ち上げ時の思いや理由は何ですか。
高校時代から洋服が大好きで国内外の様々な服を着てきました。いわゆる服ヲタクです。
自動車開発者として会社勤務をしていた30歳の時に癌が発覚して死を意識したことから「本当に好きなことをして生きたい」と強く思い、洋服で生きると決め本格的に勉強し始めました。
その時にクラシコイタリアというクラシック紳士服に出会い、圧倒的なクオリティに感動したんです。
そして35歳で脱サラし、 皆さんに手に取ってもらいやすいよう、 ユーズドという形で取り扱うようになりました。最初はヤフオク等ネット販売からスタートして、現在では名古屋と東京に店舗を構えています。
-お店作りのこだわりは何ですか。
世界最高峰のクオリティとエレガンスさを併せ持つクラシコイタリア服に特化している点です。靴もそんな服に見合う美しさと品質を持つ革靴に絞っています。
オーナー自身がそれら服・靴のマニア&コレクターであり、中日文化センターでファッション講座を受け持つほどの圧倒的な知識量と経験値を持ち合わせているので、どんなお客様にも臨機応変に対応できることも大きな強みです。
-買い付けに行く際の目線やポイント、大事にしている事は何ですか。
最高水準のクオリティで、この先10年20年と使えるデザインや品質であるかが判断基準です。次のオーナーに橋渡しするうえで修理も可能かどうかも見ています。
-ご自身が感じる古着の魅力は何ですか。
一番は良いものと安価で出会える点でしょうね。
そのためにはある程度の目利きも必要になるので、自ずと学習するようになります。
コーデの合わせ方も自分なりに考えるので、トータルでファッション力が上がってゆくと思います。
-今まで出会った洋服の中で一番感動した物は何ですか。
ずっと憧れだったイタリア・ナポリの生き神サルト職人“アントニオ・パニコ”氏のビスポーク注文服を初めて手に入れ着てみた時は、全身に鳥肌が立ちました。
それから数年後、現地に渡り本人と対面できた時には涙が溢れました。
さらにそれから数年後経った昨年の夏、当店の顧客様を現地にお連れして80歳となった本人に直接オーダーしていただくアテンドができました。
これからもずっと忘れられない一連の出来事です。
-洋服を好きになった理由は何ですか。
高校時代のモテ体験です。友人がポールスミスを着ていて女子モテモテだったので真似してみることから入りました。
それからというもの、自分に似合う洋服の研究をずっと続けています。
大人になった今も服のおかげで男女問わず良い出会いばかり頂いています。
-ご自身のコーディネートする際のポイントを教えてください。
普遍的でクラシックな紳士スタイルがベースなので、基本的にはドレススタイル中心のコンサバです。色使いや素材感で個性を楽しみます。
つまり、あくまでデザインではなく、クオリティの良さや絶妙なサイジングで魅せることを意識しています。
服に着られるのではなく服を着こなすということですね。それには知識と経験がものをいいます。
-ご自身にとって”ファッション”とは?
ノンバーバルコミュニケーションで最も大切なもの。非言語の自己プレゼンツールです。
人は人と出会い、仲良くできるか?仲良くしたいか?を判断するのに最初の5秒で決めるそうです。
RECOMMEND ITEM
KENJIRO SUZUKI sur mesure PARIS
パリに自身の路面店を開店、欧州、中東、日本など、世界中の顧客を持つ、日本人テーラー(タイユール)の鈴木健次郎氏のスーツ。私は実物を始めて見ました。クラシコイタリアではありませんがこの様な希少性の高いアイテムも手に入れることができるのもアルティジャーノの魅力でしょう。
GAZIANO&GIRING(ガジアーノ&ガーリング)/コインローファー
ガジアーノ&ガーリングはトニー・ガジアーノ氏とディーン・ガジアーノ氏によって2006年に設立されたブランド。ガジアーノ&ガーリングの靴は、ビスポークシューズの要素を既成靴に持ち込んだ初めてのブランド。状態も良く丁寧に手入れが施されているので古靴でも安心して購入することができる。
最後に
“お仕事や趣味、ライフスタイルがより豊かで愉しいものになっていけるよう、クラシコイタリアという「幸せ服」を通してお手伝いができる活動を目指している”という想いが随所から伝わってくる素敵なお店です。一つ一つの洋服からはもちろん、お店、特に丹下代表と中村店長の人柄が、私達に本当に幸せだと感じる人生のスパイスを与えてくれるでしょう。是非一度足を運んでみてください。
「名古屋店」
「東京駅前店」