回らない寿司屋…。ザギンのシースー…。魂を込めた一握りは日本人のみならず、外国人まで魅了しております。今回はそんな寿司屋の中でも銀座にお店を構える名店”すきやばし次郎”の魅力を探って行きたいと思います。
「すきやばし次郎」
銀座の数寄屋橋の塚本素山ビル地下に店舗を構えています。客席は10席ほどしかなく、トイレは他店と共同です。クレジットカードは2013年にダイナースカードが使える様になるまで使用不可でしたが、現在はJCBなども使用できる。 予約でのみ来店可能。 1994年にヘラルド・トリビューン・インターナショナル誌で世界のレストラン第6位に選出。2005年に厚生労働省の現代の名工として表彰されます。2007年に日本で初めて出版されたミシュランガイド東京で三つ星を獲得し、以後毎年三つ星を獲得し続けています。
メニューはおまかせのみ
メニューは20貫3万円(税抜き)の「おまかせコース」のみ。その日、最も良いネタを客数の数倍、仕入れ、仕込み、最高の部位のみを供する二郎さんの隣では、長男禎一さんがネタを準備します。奥の厨房では弟子たちが、出す順番と客の食べる早さを逆算してエビをゆで、魚をおろす。最良の状態で食べるため、客も予約時間に遅れてはなりません。カウンターに立った二郎さんは、無駄のない動きで手際よく握ります。向かって右端の席から、とん、とん、とリズムよく置いていきます。出された客は、すぐさま手に取り口にします。全てに無駄がなく、ただおいしいものを食べるためだけの時間が過ぎていきます。
最高のネタと最高のシャリ
シャリはややきつめで、甘くない酢飯です。酢はこの店専用に開発してもらった特注品という。小ぶりで粘つかない米。ネタとシャリの大きさ、温度のバランスも絶妙です。タコは甘く、甲殻類の味がする。何度も塩水で洗い、臭みも粘りもぬめりもない。しっかりしながら、すっと歯でかみ切れます。甘く、ほんのりエビやカニの香りが。中トロが美味なのは当然ですが、ふっくらと身厚なゆでたてのエビも、とろけるようなイワシも、食べたことがない旨さです。煮穴子、煮ハマグリは滋味あふれるツメが憎たらしい。イクラのづけ加減はやさしい仕上がり。かんぴょう巻きは甘みもほどよく、海苔は磯の香りがする最高級品だと感じれます。3日も漬けたというコハダは、白くならず、きしきしもせず、技量を感じとれます。……ほかの寿司屋で出されるそれらと同じ種類の魚介類とは思えない。それらのネタが、それぞれに合う温度のシャリと合わさって握りになります。
引用
オバマ大統領も来店?!
首相官邸から予約の申し込みがあったのは会談の1週間前。通常、2カ月前に予約が埋まるため、「最初は予約が一杯だったのでお断りした」が、「閉店後でもいいから」という依頼に、昼夜のお客さんをこなした閉店後、店を貸し切りにして引き受けたそうです。来店したオバマ大統領と安倍首相は、着席するなり「最初から事務的な難しい話に入られたので、どうしていいかわからなかった」が、「普通に出してくれ」と言われた二郎さんが、通常の客にも出す20貫3万円(税抜き)の「おまかせコース」を握りました。今まで食べたお寿司の中で最高だ』とおっしゃって頂いた」。この「最高だ」の台詞を3回言ったそうです。
最後に…..
一度味わってしまえば、もう回転寿司では満足できなくなってしまうはずです。是非一度、お試しください。