さまざまなブランドからリリースされているジャーマントレーナー。ミリタリーシーンで着用されていたシューズだけあって、そのデザインは合理的。機能と関連しない無駄なディテールはいっさい排除されており、ミニマル&クラシックな風貌です。軍用品に由来するアイテムでありながらも武骨さを感じさせないデザインで、大人コーデに取り入れやすいというのも魅力的なGERMAN TRAINER(ジャーマントレーナー)の歴史と特徴、コーディネートをご紹介いたします。
GERMAN TRAINER(ジャーマントレーナー)の歴史
GERMAN TRAINER(ジャーマントレーナー)とは、旧西ドイツ軍のトレーニング用シューズ。1970~80年代頃にアディダスやプーマの工場でミルスペック(軍規格)にて生産されていたものを、チェコスロバキアのシューズメーカー「セボ(CEBO)社」が復刻。当時と変わらぬ素材とディテールが人気となり、世界中のセレクトショップなどで取り扱われています。セボ(CEBO)社は1900年代初頭に創業した老舗ファクトリーです。一時、チェコスロバキアの国営企業でもあり、創業当初からフランス軍やベルギー軍の軍用ブーツなどを手がけてきた実績があります。
GERMAN TRAINER(ジャーマントレーナー)の特徴
定番のホワイトのスニーカーに関しては、生産数が多く一般にも出回りやすかったため、民間にも放出されていました。ブラックは、指導者など階級が上の人が履くスニーカーだったという説があり、生産数がホワイトよりも少なく、古着業界でも現在はなかなか見る機会が減っています。
「人間工学に基づく最良のデザイン」

ミリタリー品は、国の制服ともいえるアイテムであり、実用性に特化されたモノの良さが最大の魅力です。人間工学に基づき、ファッション性ではなく性能を追求したアイテムは、デザインの一つ一つに理由があり、その究極の機能美が多くのブランドを引き付ける魅力になっています。
「バルカナイズ製法」

「バルカナイズ製法」にすることによって見た目はもちろんのこと、底とアッパーの結合が強く底が剥がれにくい・型崩れしにくい といった機能性も兼ね備えております。又、ホワイトのレザーアッパーだけだとシンプル過ぎるところですが、トゥからサイドにかけてのスエードの補強がほどよいアクセント。やや細身のシルエットもスタイリッシュです。
「トップメゾンの代表アイテム」

かのマルジェラが2002年のコレクションに登場させて一躍話題になりました。定番ではありますが、マルジェラは毎シーズンこの形と製法を使いながらも、そのシーズンにあった素材替え・色替えを行っているのです。それによって「軍隊物」から「ファッション」に昇華させています。
GERMAN TRAINER(ジャーマントレーナー)のオススメコーディネート
全体的に淡いトーンでまとめた、春先にオススメのコーディネート。クラシックなジャーマントレーナーはモダンなスラックスとの相性が抜群に良いです。例えば今回のコーディネートでは、ナイキなどのハイテクなスポーツシューズで合わせてしまうと、かなりカジュアルになってしまいます。ジャーマントレーナーを合わせる事でレザーとスエードの魅せる、品の良さが着こなしを格上げしてくれます。是非、参考にしてみて下さい。