ストリートからカジュアル、はたまたモードスタイルまで様々なスタイルと相性が良いアイテムと言えば誰もが一度は憧れるフィールドジャケットです。フィールドジャケットで最も有名なM-65(フィールドジャケット)の先駆モデルとして根強いファンが多いのがM-51。野性味溢れながらもどこかモードで洗練された雰囲気を感じさせるM-51(フィールドジャケット)の歴史やデザイン、特徴、コーディネートや着こなしをご紹介していきます。
M-51(フィールドジャケット)の歴史
1950年代初頭から1960年代後半、M-65フィールドジャケットに移行するまで15年以上生産されてきたアメリカ軍の冬期用防寒上着(フィールドジャケット)です。 前立てにファスナーを初めて採用したりミリタリーウェアの機能性が増えています。時代の荒波の中で作り続けられてきたので時代により裁断のパターンや細部の仕様が変更された様々なモデルが存在するのがとても面白い。 M-51というモデル名から、いわゆるモッズコート(M-51シェルパーカ)と混同されることがあるが、両者は全くの別物です。
M-51(フィールドジャケット)の特徴
M-51フィールドジャケットは、M-43フィールドジャケットの後継となります、デザインにほとんど変化はないのですが、細部の仕様が異なっています、まずジッパーがつけられ更に前立てを留めるのはスナップボタンに変更されました、この後のM-65に通じるデザインが随所に見られます。M-51はデザイン、使いやすさともにM-43の発展系のタプの中では首周りもシングルですのですっきりとしていて、とても使いやすいフィールドジャケットです。
「すっきりとした首回り」

M-65との違いは内蔵式のフードがない事です。M-51は1951年制式採用となりましたので朝鮮戦争に行く兵士には必ず支給されていました、朝鮮戦争は寒気との戦いと言える戦争で多くの寒冷地用被服がこの時代に作られました。すっきりとしたデザインなのでファッション性が高く、今もなお多くのファッショニスタを魅了しています。M-51パーカーなどもこの時代の代表的な寒冷地用被服です。
「使いやすい大型ポケット」

ポケットは大型のものが胸部左右に1つずつ、腰部左右に1つずつの計4つ備え付けられています。これはM-43以降共通の意匠となっていて、それぞれのポケットにはフラップがあり、金属製のスナップボタンで閉じられるようになっています。胸側のポケットはマチ付き、腰側のポケットは開口部が玉縁仕上げとなって、腰側のポケットはウールコットンフランネル生地などが使われています。
「外側に付けられたドローコード」

裾と腰の部分には引き紐(ドローコード)が取付けられており、ジャケットを体に密着させ寒さを防ぐことができるようになっています。腰の引き紐の端はM-41、M-50では内側でしたが、M-51では外側に変更されました。
「取り外し可能なライナー付」

M-51はライナーを取り付けられ寒さによってジャケット自体の温かさを調節出来るようになっています。これはアメリカ軍のフィールドジャケットに共通する工夫で朝鮮戦争は極寒の中での戦闘でしたのでM-51にはM-51トラウザーというパンツも支給されました。このトラウザーも専用のキルティングライナーが取り付けられます。このように朝鮮戦争自体は共産国との戦いというより寒さとの戦いという局面が多かったようです。
M-51(フィールドジャケット)のオススメコーディネート
ミリタリー好きで知られる海外セレブのベッカム。ミリタリーウェアをファッショナブルに着こなすならデニムは切っても切り離せることが出来ません。足回りとキャップを黒でまとめる事でコーディネートがぐっと引き締められています。ちらっと覗かせているプリントTシャツもベッカムらしい遊び心の効いた着こなしですね。着こなしのヒントになればと思います。是非参考にしてみてください。