グッドイヤーウェルト製法の本場アメリカ。履き心地が良い革靴が多く、その特徴は(コンフォータブル)な革靴である点です。多くの人種がひしめくアメリカの革靴は、サイズ展開が豊富であり、どんな人にもフィットする革靴があると言われています。そしてイタリア靴や英国靴が主導を握る現代、アメリカの革靴ブランドは少なくなりました。しかし、今なお残るアメリカブランドには、淘汰の波を勝ち抜いた確かな理由があります。そんなアメリカを代表する革靴ブランドをまとめましたので、革靴選びの参考にしてみて下さい。
ALDEN(オールデン)
1884年マサチューセッツ州のミドルボロウで創業。アメリカを代表するシューズブランドであり同社は、やはり貴重な馬の尻側を使ったコードバンが有名です。実用性に優れ足にフィットする履き心地はやみつきになるという、履くほどにエイジングを楽しめるブランドです。コードバンの靴を買うならまずはオールデンがオススメです。また、コードバンの靴と共にチャッカブーツも有名です。
ALLEN EDMONDS(アレンエドモンズ)
創業者アレン・エドモンズが1922年ウィスコンシン州で創業。時代に流されることなく、今も頑なにアメリカの伝統的製法を受け継ぎ、創業以来212の工程は変わっていません。釘や硬い鉄の心を使わないために足に合わせて柔らかく変形し、フィット感はGOOD。幅広くサイズを取り揃えているのも特徴で、オーダーメイトでなくとも必ずピッタリの一足を選ぶことができます。歴代の米国のアメリカ大統領が愛用することでも知られる程の正統派のブランドで、大統領の初登庁には履くのが慣わしとされています
FLORSHEIM(フローシャイム)
1892年創業のアメリカの老舗靴ブランドであり、かつてはアメリカ革靴の最高峰的な位置づけを誇っていたブランドです。現在ではほとんどが海外生産の廉価なカジュアル靴ばかりになってしまいましたが、日本限定でコブラヴァンプことYumaが復活したり、コラボモデルがリリースされたり面白い動きが一部で見られています。しかし日本においてはあまり知名度はありませんが、現地では数多くのリーテイルショップが存在し、知名度とともに信頼のあるアメリカ紳士革靴老舗ブランドです。
JHONSTON&MUROHY(ジョンストン&マーフィー)
1850年、イギリス移民の靴職人ウィリアム・ダドレーがニュージャージー州にて創業しました。その後、フィルモア元大統領に靴を献上して以来、160年以上に渡って歴代大統領の靴の制作を手がけています。国産商品では、日本人向けに製作されたラスト(木型)とハンドソーンウェルテッド製法で仕上げた“Traditional Line”、独自開発した撥水レザーに微発泡ラバーソールを組み合わせた“Business Line”を展開しています。
WALK-OVER(ウォークオーバー)
ウォークオーバー(Walk-Over)は、ゲオ E・キース・カンパニー社が1899年にはじめたシューズブランドです。1990年代半ばに一度ブランドは消滅してしまいますが、2010年、イタリアのASAP社が商標権を取得し復活。往年のアメリカンスタイルをしっかりと受け継ぎ、現代のファッションにも合うようモダナイズされ、履き心地も向上しています。ダービー(DARBY)やチャッカ(CHUKKA)、ケンブリッジ(CAMBRIDGE)、サドル(SADDLE)といったラインナップで、再びアメリカントラッドシューズファンを魅了しています。
COLE HAAN(コールハーン)
1928年、アメリカのシカゴで創業されたアメリカを代表する老舗ブランドの1つ。創業当初は丁寧な作りでプレッピーな靴を送り出していましたが、1988年にスポーツブランドであるナイキの傘下に入ったことにより最先端のテクノロジーを取り入れ、世界中の注目を集めました。ナイキ独自の衝撃吸収システムであるナイキエアを搭載したレザーシューズは他ブランドとは一線を画し、トラディッショナルな紳士靴の世界に革変をもたらしました。
最後に・・・
レザーシューズをいざ購入するとなると、たくさんのブランドの中で迷うことも。そんなときこそ、信頼できる定番ブランドに注目してみましょう。トレンドに関係なく昔から愛されている定番ブランドは、まさに一生モノ。これから10年、20年と履き続けても決して時代遅れとならない老舗ならではの魅力があります。さらに、定番アイテムならその履きやすさや機能性もお墨付き。後悔しない買い物ができる方法こそ、定番ブランドを選ぶことです。是非、ご参考にしてみてください。