靴紐なんて結べて解けなければ良いと思っている方が大半を占めていると思います。しかし、靴紐といえども結び方ひとつで随分と個性が出たりお洒落に見えたりするものです。”スニーカー”や”革靴”の結び方によっても違いがあり、印象ががらりと変わります。ちょっといつもと違う結び方をしたいいなと思っていても、他に方法を知らないという人も多いのではないでしょうか?今回は今更聞けないスニーカーと革靴の代表的な結び方の種類をカテゴリーに分けて説明していきたいと思います。
【スニーカー編】
1.オーバーラップ
オーバーラップは俗にいうスニーカー結びです。靴紐を上から下に通していく結び方です。足をしっかりとホールドしてくれるために、革靴・スニーカー・運送靴と全ての靴に使うことが出来ます。オーバーラップはアンダーラップと並んで最も一般的な靴紐の結び方です。結びやすさ、使い勝手の良さとともに定番だからこその抜群の安定感があります。オーバーラップは実はアンダーラップよりも締りがよく、緩みにくいので短距離ランナーに向いた結び方と言われています。セレクトショップ大半使われているのもオーバーラップが多く、見た目もスマートに見える為、ファッション靴に適した結び方と言えるでしょう。
2.アンダーラップ
アンダーラップは靴紐を下から上に通していく結び方です。オーバーラップ同様、足をしっかりとホールドすることが出来ますがオーバーラップに比べるとこちらの方が足にかける圧力が弱いです。その為に、長距離ランナーや、長時間歩くときに適した結び方と言われています。又、履いているうちに適度に足に馴染むので、スポーツシューズによく使われる結び方です。バスケシューズやゴルフシューズなどが特に適しており、圧迫感が少ないことで足の甲が高い方にもおススメです。スポーツ感の強いスニーカーはアンダーラップがおススメです。
3.ダブルアイレット
ダブルアイレットは靴と足をしっかりとホールドする結び方です。スポーツをされる方はもちろん、靴が脱げやすい人にもオススメの結び方です。結ぶのに必要な靴紐の長さが長いので「靴紐が長く余っている」という際に便利です。この結び方は最後の2つの穴(アイレット)で輪っかを作るのが特徴です、代表的なものでは”ニューバランス”はこちらの結び方を推奨しています。ダブルアイレットは使用している方が少ないので、他人と差別化したいなんて方にもおススメです。
【革靴編】
1.パラレル(ストレート)
革靴の代表的な結び方。パラレル(ストレート)とは、ドレスシューズの最も一般的な結び方で、水平ラインのすっきりとした見た目が特徴です。別の呼び名でストレートとも言います。左右均一に圧力がかかるために、緩みにくくまた、締りも良いです。
2.シングル
シングルとは、パラレル(ストレート)と同じく水平ラインのすっきりとした見た目が特徴です。靴の表面に靴紐の厚み最も出ない通し方で、内羽根式の靴等に向いています。圧力が片方に偏るので靴紐を緩めやすく、脱ぎ履きがしやすいのも特徴です。スニーカーでもVANSやエイティーズなど内羽根仕様のスニーカーはこちらの結び方をしてください。
紐にも種類があります・・・
”丸紐と平紐の違い”
丸紐と平紐では必然的に幅のある平紐がカジュアルな印象を与えます。丸紐も太くなるにつれてカジュアルな印象になります。即ち、どちらも紐の存在感が増すほどにカジュアルな印象を与えます。逆に靴紐が細いほどドレッシーになります。又、丸紐より平紐のほうがしっかりと結べるため、スニーカーは主に平紐が使われています。
”紐の種類”
1.「蝋引き」
蝋やシリコン樹脂でしっかりと覆った靴紐。蝋を引くことで、靴紐の耐久性が増すのでビジネスシューズ等に向いています。耐久性が抜群でハリがある分結び易さは少し劣るが密漁をさらに塗り込む事で結びやすく解けにくくすることが出来ます。
2.「石目柄」
綿素材を使用し、編み込む方法で作られています。ニット調に編まれている紐なので、クッション性に富んでいます。表面に編み込み柄(石目柄)が出るためにややカジュアルな印象はありますが、伸縮性に優れているので足のコンディションの変化に対応しやすいです。こちらも密蝋塗りをすることで、さらに解けにくくストレスなく履くことが出来ます。
3.「ガス引き」
一番オーソドックスな靴紐。耐久性には劣りますが光沢があり結びやすい靴紐です。表面が平滑な分、ほどけやすいですが密蝋塗りすることでそれを克服することができます。蜜蝋って素晴らしいですね。
最後に・・・
革靴やスニーカーに何気なく通している靴紐も結び方や種類を理解して行う事で一層お洒落になることが出来ます。こういった些細な部分に気を配れる人ほどお洒落と呼ばれ、女性にモテるものです。スニーカーも革靴も結び方を変えて新鮮な気持ちで一歩踏み出しましょう。