靴を綺麗に見せてくれる”ハイシャインポリッシュ”。その輝きは靴好きの最高の娯楽です。第三回靴磨き極意【ハイシャインポリッシュ】はご参考になりましたでしょうか?写真が見えづらくて申し訳ございません・・・。前回はあえて触れませんでしたか、ハイシャインポリッシュはあくまで”ワックス”、定期的に落とさないといけません。今回は、実は難しい「ハイシャインポリッシュの落とし方」をまとめさせていただきました。
ポリッシュは定期的に落とすべし!!
ハイシャインしっぱなしだとワックスが表面を覆っているため皮革の通気性が失われたり、ワックスが次第に硬化して最悪ヒビ割れる事もあるので、ある程度様子を見て時々剥がしてあげる必要があります。
ハイシャインポリッシュの落とし方の落とし穴
ハイシャインの落とし方には色んな方法があるのですが、ネット上でもよく見かけるのがM.モゥブレィのステインリムーバーという商品を使う方法。私も最初はこのステインリムーバーを使ってハイシャインを落としてました。
ただ、このステインリムーバー、「水性」のためか油性であるワックスが融解しにくく、落とすのになかなか時間がかかります。かといって早く落としたいからとステインリムーバーの量を増やしてしまうと、その強力な洗浄力でかえって革を痛めてしまうこともある様です。私もやり過ぎてしまったのか、革の表面が荒れてしまった靴が何足かあります…。かなり強力なので水で薄めて使う方もいるようです。
靴の専門家が語る最適な【ハイシャインポリッシュの落とし方】
私が今やっている方法は、某有名靴修理専門店の店員さんに教えてもらった方法。サフィールの乳化性クリーム(青と金のフタのやつ)を使って落とす方法です。
ハイシャインの表面に多めに乳化性クリームを塗り、豚毛ブラシでワックスと飛ばすような感じで表面をブラッシングします。最後にクリーナーを使って拭き取ります。乳化性クリームの油分でワックスを溶かし、ブラシで飛ばして、クリーナーで拭き取る…という感じです。
クリーナーはステインリムーバーではなく、サフィールのユニバーサルレザーローションがやはり成分的に近いのか落ちやすい気がします。一回で落ちきらなくても同じ手順でもう一度行えば大抵取れると思います。時間もほとんどかかりませんし、リムーバーを何度もかけるわけではないので靴への負担も少なく済みます。
靴磨き屋さんは乳化性クリームを…とのことでしたが、油性のサフィールノワールクレム1925(角瓶のタイプ)でも同様に落ちる気がします。どうしてもしつこく取れにくい場合のみ、ステインリムーバーを少しだけ使うと良さそうです。
靴磨き屋さんによると乳化性クリームは靴と同色のものが望ましいとのこと。ニュートラルならどの靴にもいけそうな気がするんですが、ニュートラルは揮発性が高い傾向があるらしく、アンティーク仕上げなどの靴によっては色落ちの様な現象が起きる場合があるそうです。やはり油には油…というのがセオリーなのです。