大人が選ぶ定番アイテムは世の中には数多く存在します。時代が変わっても世代を超えた名作は後世に受け継いでいきたい逸品として現在も世界中で支持されています。世界中にあるショートブルゾンの礎となった「BARACUTA(バラクータ)”G9″」。シンプルでありながら機能美を兼ね備えたデザインは、永遠の定番です。今回はそんな「BARACUTA(バラクータ)”G9″」の魅力や特徴を紐解いていきたいと思います。
「BARACUTA(バラクータ)“G9”」とは
BARACUTA(バラクータ)”G9″は、1937年にジョン・ミラー、アイザック・ミラーの兄弟がイギリスのマンチェスターにて創業したBARACUTA(バラクータ)社からレインウエアとして発売されました。ドッグイヤーカラーと呼ばれる襟やラグランスリーブ、リブ編みの袖と裾などが特徴のジャケットで、現在のブルゾンやジャンパーの元祖と言える存在です。また世界最初のハリントンジャケットとして知られ、日本では和製英語のスウィングトップとして知られています。
「BARACUTA(バラクータ)”G9″が魅せる襟」
G9には特徴的な襟型ドッグイヤーカラーと呼ばれる犬の耳のような形ということから名付けられた襟が採用されています。防風や防寒といった機能に加えて、立たせたままでも寝かせても、コーディネートによって様々な着こなしを楽しむことができ、BARACUTA(バラクータ)”G9″の魅力を大いに引き出しています。
「背中で語る」
G9のアンブレラカットと呼ばれる後ろ身頃のヨークは、傘のようなカッティングになっており雨滴をスムーズに流すように考えられた仕様になっています。雨などの天候にも対応できるような機能はもちろんのこと、その特徴的な背中には歴史を紡いできた先人たちの思いが詰まっているようにも感じられるのです。
「裏地のタータンチェック」
1938年フレイザー卿より、フレイザー・タータンを裏地に使うことを許され、BARACUTAの名はイギリス中に名をはせました。一見ベーシックなデザインゆえ地味にも見えるのですが、裏地は派手は赤いタータンチェックなのが特徴で、機能性だけではなく、英国紳士ならではのお洒落心が表れています。
「BARACUTA(バラクータ)“G9”」の魅力を紐解く
「著名人が愛した傑作」

エルヴィス・プレスリーやスティーブ・マックイーン、ジェームズ・ディーンなど映画で着用しており、当時ファッショニスタのアイコンとなるきっかけになった。日本でも高倉健が着用し、世界で本質を知る著名人が愛用していたことでも有名。
「モッズカルチャーの象徴」

ラコステのポロシャツやリーバイスの501などと同様にファッション史においてもカルチャーとしてもその時代の表現手段としてトレンドを席巻した男の定番アイテム。歴史を辿るとシルエットなどモダナイズされながら、一度袖を通すと世代を問わず愛される理由がわかる逸品です。
「多彩な着こなしを楽しむ」

BARACUTA(バラクータ)”G9″の魅力は、様々な着こなしを楽しめる事にもある。ダブルジップを活用しインナーにはシャツなどジャケット感覚での羽織から、デニムと合わせカジュアルなコーディネートにするなどその人のライフスタイルを反映してくれる一着になる。