PITTI UOMO(ピッティ・ウオモ)で、世界中から注目され、追われ続けているファッショニスタ達。彼らの色使い、小物の使い方そして些細なテクニックからインスプレーションを受ける人も多いはずです。今回は、RENATAで紹介させていただいている海外のファッショニスタの着こなしをご紹介させていただきます。
Lino Ieluzzi(リーノ・イエルッツィ)
PITTI UOMOのアイコンとも呼べる「リーノ・イエルッツィ」はいつも変わらない、ベーシックなミラノスタイルです。綺麗なベージュのポロコートを選択している点もベーシックながらもトレンドへの嗅覚を感じさせてます。ブルーのスーツからネイビーのネクタイへの綺麗なグラデーションは芸術の街、ミラノを連想させるほど美しい。コーディネートにバッチリとはまっているシューズのチョイスも流石の一言に尽きます。
ROBERT MARARO(ロベルト・マラーロ)
ロベルト・マラーロの安定感、紳士道は本当に尊敬に値します。自身をプロデュースするという意味では彼の右に出るものはいないでしょう。今回もグレーのコートと絶妙なグラデーションを効かせたフランネルのチョークストライプスーツにシンプルなネイビーのタートルネックでコーディネートしています。この無駄のないシンプル且つエレガンスな着こなしが彼の強みであり、自身を最もプロデュース出来ることを知っているのでしょう。
Fabio Attanasio(ファビオ・アタナシオ)
堅実的な着こなしとビスポークアイテムで構成されたコーディネートが群を抜いてカッコイイのは「ファビオ・アタナシオ」グリーンのヘリンボーンが新鮮で面白いですね。合わせられたホワイトのトラウザーズもグリーンのコートの色味を綺麗に引き出していて、見ているこちらもうっとりします。あえて、レザーとナイロンを用いたスポーティなバッグを合わせている点もコーディネートにギャップを生んでいてメリハリの効いた着こなしになっています。
Luca Rubinacci(ルカルビナッチ)
イタリアでは知らないものはいないと言われる程、有名な老舗サルトリア「ロンドンハウス」を継承する男「ルカ・ルビナッチ」この陽気で色のあるイタリアらしい着こなしがいつも楽しくさせてくれます。ルビナッチ氏がよく用いるシャンブレーシャツに深みのあるイエロー、レッド、グリーン、上品で奥行きのある色同士が喧嘩せずにうまく混ざりあっています。そして、深みのある色合わせにグリーンの鮮やかな傘が差し色となりコーディネートに最高のスパイスを与えています。
Domenico Gianfrate”(ドメニコジャンフラーテ
モダン、シック、ダンディ、この言葉が最も似合う男といっても過言ではない日本で最も売れているトラウザーズ“PT01”のディレクター「ドメニコ・ジャンフラーテ」ネイビーのグラデーションに中間色のグレーのジャケットが綺麗に刺さっています。ジャケットとタートルネックの間にブルゾンを、レイヤードさせることでコーディネートにモダンな雰囲気とメリハリを作っています。肩掛けされたコートも高身長のジャンフラーテ氏のスタイルをより綺麗に見せてくれていてとてもカッコイイです。
Alan See(アレン・シー)
世界で最も注目されているセレクトショップ“The Armory”のオーナーである、「アレン・シー」。彼らの買い付ける商品と着こなしには世界中が注目していました。その確かなる審美眼と嗅覚、センスは見ているこちらまでハラハラドキドキさせる着こなしばかりです。今回もブラウンのストライプスーツをモダンさを取り入れ、見事にシックに着こなしています。2トーンのタートルネックがクラシックなディティールのスーツとコートに良いギャップを生んでいて面白い奥行きを生み出しています。
Alessandro Scuarzi(アレッサンドロスクアルツィ)
グリーンのラグランスリーブのコーデュロイコートにホワイトパンツ、スエードのブーツとアレサッンドロらしいアメリカンヴィンテージの雰囲気とイタリアのエッセンスを混ぜ込んだコーディネートですね。グリーンと相性が抜群なブラウンはシューズで取り込んでいます。コートがコーデュロイなので同じく起毛感のあるスエードで。この合わせですと重たくなってしまうのでホワイトの出番です。ホワイトがコーディネートに入るだけで一気にクリーンで重たくないコーディネートへと昇華させることが出来るんです。
Daniele Biagioli(ダニエレ・ビアジョーリ)
ダニエレ・ビアジョーリ氏はその圧倒的なスタイルの良さを活かして、遊びの効いた粋な着こなしを見せてくれます。グレンチェックのスーツにイエローを差し色にカジュアルダウンさせて着こなしています。タートルネックに挟んだシャツや短めに直されたトラウザーズなど、随所に遊びを取り入れている事で絶妙なバランスを保っています。コーデュロイのベージュとイエローは相性が良いです。グレーを間に挟むことでクッションを作れるのでより合わせやすくなることでしょう。
Luisi Lardini(ルイージ・ラルディーニ)
PITTI UOMOで自身のブースでイタリア人の休日の様な緩い着こなしを見せてくれるのは天下のラルディーニから「ルイジ・ラルディーニ」。ラルディーニの定番商品であるニットジャケットをベースにカーディガンへグラデーションさせてホワイトでまとめたクリーンなコーディネートです。カーディガンの上ボタンを外して遊びを入れたり、スニーカーのシューレースを緩く結んだりと小粋なテクニックを見せてくれます。カジュアルな着こなしではこういった小さな積み重ねがこなれ感やセンスを表現してくれるんです。
最後に・・・
やはり、ファッショニスタと呼ばれる彼らはトレンドを意識しているというよりもある程度は自分の着こなしのルールやポイントが確立されていますね。そこにスパイスとしてトレンドを少しだけ。だからこそ、雑誌からそのまんま出てきたような着こなしではなくセンス抜群の圧倒的にカッコイイ着こなしになるのでしょう。私自身も彼らを参考に自分自身の着こなしを見直していこうと思います。