世界で活躍する日本人のフッショニスタ達。彼らの着こなしや買い付けするアイテム、別注するアイテムを基にトレンドが生み出されていることも少なくありません。だからこそ注目される存在であり、イタリアで開催されているPITTI UOMOですが日本人の存在はとても大きな力になってきています。それも彼らの努力の賜物であり、人生なのかと思います。今回はそんな世界も注目する日本人のファッショニスタ達のPITTI UOMOでの着こなしを解説させていただきます。
鴨志田 康人(UNITED ARROWS)
鴨志田氏のやりすぎないシンプルな着こなしが毎度の事ですが抜群にカッコイイですね。シンプルとはいえ常にオーソドックス過ぎない、どこかに遊びを入れているも流石の一言に尽きます。グレーのフランネルスーツのインナーは芥子色のタートルネック。無彩色のグレーに綺麗な色が映えています。発色が強すぎるわけでも無く絶妙な色だからこそ、コーディネートに絶妙にマッチしています。手に持っている手帳などを見てもPITTI UOMOだからと気張りすぎず自然体でいる事も鴨志田氏の威厳と余裕が見てとれます。
中村 達也(BEAMS)
説明不要の日本の重鎮“中村達也”氏。ベージュ、ブラウンを基調としスカーフが差し色としてうまく効いているコーディネート。スカーフはブラウンに対してネイビーがアズーロ・エ・マローネ、レッドがブラウンベージュに対して同じく暖色系の物と差し色にはバッチリはまっています。この様に計算し尽くされて取り入れられる色はコーディネートを一気に上品に洗練された印象へと格上げしてくれます。いつ見ても安心する中村達也氏の安定感には毎度、驚嘆致します。
西口 修平(ビームス)
いつも新しい着こなしを提案してくれる、PITTI UOMOで一番スナップを撮られる男“西口 修平”氏。今回はブラウンのスーツとB-3をうまく中和させた完璧なコーディネート。B-3の様なボリュームの出るアウターは肩に掛けてさらりと着こなす事で、ドレススタイルに溶け込ますことができます。スーツと色を合わせている点も視覚的なメリハリがつかないのでボリュームを抑える狙いがあります。サングラスからバッグ、時計、全てのアイテムへのこだわりが伝わってくるこのコーディネートは今回のPITTI UOMOでも特段にカッコよく目立っていました。
高田 朋佳(BEAMS)
挑戦的且つ攻撃的な特徴の強いコーディネートをしているのはBEAMSの若きホープ、“高田朋佳”氏。差し色のボルドーがコーディネートに綺麗に刺さっています。左に寄せられたコートのベルトの巻き方にも強いこだわりを感じることができます。今回も高田氏のルールでもある、くるぶしまで上げられたトラウザーズがコーディネートの逃げ道を作っており、崩れかけたコーディネートをまとめあげています。仕上げに使われているベレー帽はハンチングに次いで注目の小物なので高田氏を参考に是非取り入れてみてはいかがでしょうか?
安武 俊宏(BEAMS)
個人的にPITTI UOMOでの着こなしを一番楽しみにしている、天下のBEAMSの広告塔“安武俊宏”氏。今回のコーディネートもバブアーを中心に注目ブランドBAGGUTAのタートルネック風のシャツがコーディネートに面白いアクセントを加えています。バブアーとの色のグラデーションも綺麗ですね。手にこしらえられたARTS&CRAFTSのバッグも安武氏らしいチョイスでコーディネートの奥行きがより出ています。遊びを随所に取り入れながらも全体的に洗練されまとまりのある着こなしで流石の一言に尽きます。
大崎 貴弘(LIVERANO&LIVERANO)
男性らしい、シンプルで無駄のない着こなしをしているのはイタリアを語る上では絶対に外せないフィレンツェの名店“リヴェラーノ”のマネージャー大崎貴弘氏。今期の注目トレンドと紹介させていただいたオーバーサイズのコートが新鮮でカッコイイです。ネイビーとホワイトのみでまとめあげられたコーディネートですのでディーティールやサイズ感が肝になるのですが大崎氏はサイズ感も含めて完璧に着こなしていますね。オーバーサイズのコートをスーツに合わせるならスーツは細身の物が一番という事です。是非ご参考にしてみてください。
最後に・・・
いかがでしたでしょうか?日本人の色彩感覚や感性はファッション大国イタリアでも目立つものですよね。今回のPITTI UOMOのトレンドが主軸になるのは次の秋冬からですがここまでお洒落な着こなしを見せていだくと今から秋冬が待ち遠しいですよね。今年の冬もまだ終わっていません!取り入れられる着こなしやテクニックは今からでも取り入れてみましょう!!まだまだ、紹介しきれていない日本人のファッショニスタ達は今後、随時ご紹介させていただきます。是非、お楽しみにお待ちください。