Kenji Cheeung氏とは、ETHAN NEWTON氏とともに東京は神宮前にセレクトショップ「Bryceland’s Co」をOPENさせた人物。そして香港最大のデンタル サプライヤーTesco Dental Ltd.のCEOでもあります。今回はそんなアジア人の中で最もかっこいいと言われている、Kenji Cheeung氏の、ミリタリーとヴィンテージ、そしてテーラードをミックスした、卓越したファッションセンスをご紹介させていただきます。
完璧なスーツスタイル
美しく綺麗なシルエットのスーツはイタリアの名門、“ダルクオーレ”。無駄のないシンプルな着こなしが非常に上品でエレガントです。そして無駄がないからこそ、スーツの仕立ての良さを最大限に引き出し絶妙な着こなしをする事が出来るんです。そして、ウエストコートにつけられた懐中時計やリング、ブレスレットがシンプルな着こなしにスパイスとギャップを与えてくれます。このメリハリこそ両者を殺さずにひきたてる事が出来ている所以です。
夏に真似したい爽やかなスーツのコーディネートですね。こういった、ライトトーンのスーツは着るのを敬遠してしまうかもしれません。しかし、Kenji Cheeung氏の様にネクタイやポケットチーフを落ち着いたトーンの物で組み合わせる事でバランスをうまくとることが出来ます。リングなどのアクセサリーもあまりつけずごちゃごちゃさせない事も肝になっています。
ネイビートーンでまとめられたクールな装い。このダブルのスーツがまたカッコイイ。これもブライスランズがダルクオーレに別注している「ダルクオーレ」。1900年代前半にみられる特有のディティールと現代らしいモダンなシルエットが彼のスタイルを一層、綺麗に引き上げてくれています。Kenji Cheeung氏はスーツを着こなす際にあまり色を使いすぎません。シンプルな色数でまとめることがクラシックスタイルでは最もエレガントだと熟知しているからです。
ドレスカジュアルスタイル
主張の強いチェックジャケットをシックにコーディネートしたスタイリング。セレクトショップで見かける着るのが難しそうなチェックジャケットもこの様にグレー、ブラックなどのモノトーンで合わせるとチェックジャケットと喧嘩せず、うまくコーディネートが出来ます。このコーディネートの素晴らしい点はパンツからニット、ネクタイへと下から上へ色を濃くなるようにグラデーションさせている事で顔周りが引き締まり、スタイルアップ効果も狙える事です。
先程のコーディネートの応用になりますが、チェックジャケットのインナーをタイドアップせずに着こなす際は、この様に濃い色のニットで合わせると簡単にカジュアルダウンし上手くコーディネートする事が出来ます。当然の事ながらジャケットのサイズ感がとても重要で嫌でも膨張しやすいチェックジャケットは体に合うタイトな物を選択するのが吉でしょう。
サファリジャケットもネクタイを締めると変な野暮ったさを打ち消してくれますね。しかもこのサファリジャケットをよく見るとソラーロで仕立てられています。こういったミリタリーアイテムをドレスに取り込む際には生地を仕立て栄えのする生地に変えるだけでガラッと雰囲気が変わります。この様なちょっとした仕掛けを作るのがうまいのがKenji Cheeung氏の特徴です。
ヴィンテージミックススタイル
写真右側がパートナーのEATHN氏で左側がKenji Cheeung氏。ミリタリーヴィンテージのカモフラージュパンツをドレススタイルに上手く落とし込んでいます。あくまでミリタリーパンツはカジュアルなアイテムなので他のアイテムはテーラードジャケット、ローファーなど綺麗目な物で落とし込んでいます。パンツのトーンに合わせたグローブなどバランスも全体の色彩バランスもバッチリです。
ビンテージ感が綺麗に出ているデニムを主軸にしたアメリカ感が満載のコーディネート。ライダースをタイドアップさせる為にシャツはカジュアルなボタンダウンを選択。足回りもロールアップし、アメリカの代名詞でもあるタッセルローファーで仕上げ。カジュアルさと綺麗さを上手く取り込んだバランスの良いコーディネートですね。ニットはライダースと同色の物をチョイスするなど流石のテクニックてす。
休日こそ、この様なカジュアル感とドレス感を上手く盛り込んだコーディネートで出掛けて欲しいものです。ラルフローレンを彷彿とさせるデニムの組み合わせもジャケットまで全てネイビーで合わせているのでコーディネートが完璧にまとまっています。シャツのボタンとポケットチーフのホワイトが色の逃げ道を作っていて重たい印象を和らげています。胸元のアクセサリーも良いアクセントになっていますね。
身長を活かしたコートスタイル
重厚感のある膝下まであるクラシックなコートが特徴的なコーディネート。クラシック感が強く重たい印象になりやすいところを淡いグレージュのストールが上手くレイヤードされていて軽快な印象を与えてくれています。胸元に挿されたグローブもオレンジに近いブラウンを取りいれる事で全体に花を添える挿し色になっています。
デニムオンデニムはグレーのアウターとの相性は抜群てす。デニム同士の色を微妙に変化をつけてメリハリを出し、コーディネートに奥行きを作っています。アメリカの雰囲気を感じさせるハンチングもネイビーを選択している事でカントリー感が出すぎずに都会的な印象でコーディネートがまとまっています。
バルカラーコートをブラウンのワントーンで綺麗にまとめたコーディネートですね。ブロックチェックに対するヘリンボーンの柄合わせは柄×柄でも喧嘩せずにうまくまとまっています。あまり見かけないベージュのスラックスも新鮮で取り入れたいアイテムです。それにしても彼のパンツの丈感が完璧ですね…。
世界屈指のROLEXコレクター
ヴィンテージロレックスを25本ほど所有するロレックスマニアで知られるKenji Cheeung氏。彼の好むクラシックスタイル、そしてアメリカンヴィンテージスタイル、ミリタリースタイル、すべての着こなしに合わせることの出来る時計ばかりです。お洒落な人程、自身のこだわりを曲げません。これだけのROLEXを集めるぶれないスタイル、嗜好も尊敬すべき点が大いにあります。
こだわり抜いた小物達
最後に・・・
彼は自身の愛するクラシックな着こなし、ミリタリーとヴィンテージをミックスさせたスタイルを確立した際にそれまで集めていたトレンドを追い求めるアイテムを手放したそうです。自分のこだわりを貫き、ルールある着こなし。男なら誰でも憧れるそんな着こなしをしています。世界中が注目するブライスランズがEATHN氏と共にどうなるかKenji Cheeung氏の動向を追い続けていきたいと思います。