Marco Zamblado(マルコザンバルド)とは
アパレルブランドのエージェントをしているマルコ・ザンバルド(Marco Zambaldo)さん。さらには、コンサルティングから自身のオリジナルブランド「エンメ・ゼータ・アルキーヴェ(MZ Archive)」のプロデュースまで幅広く活躍しています。ピッティ・ウオモ(Pitti Uomo)では、ベーシックなアイテムを着こなし、颯爽と我々の前に現れる姿が魅力的です。コーディネートの色遣いやサイジングは完璧で、各スナップ誌やファッション誌でも引っ張りだこです。
”リアルなイタリアンカジュアルの大本命”
PITTI UOMO(ピッティウオモ)の会場で最も、私達日本人の参考になるのはマルコザンブラードではないでしょうか?彼の着こなしは単純です。ジャケット、シャツ、カットソー、デニム、スラックス、シューズ、これらの普遍的なベーシックなアイテムを自分自身に最も合うサイズ感で着こなします。今回はそんな”マルコザンバルドの着こなし術をご紹介していきたいと思います。
着こなし「ジャケット×シャツ」
マルコザンバルドはレースアップシューズやレザーのスリッポンを履く際には必ずと言って良いほどシャツをインナーで合わせます。又、この手のコーディネートをする際は無駄な柄を使いません。”ドレスカジュアル”のコーディネートほどシンプルな合わせ方ほど、エレガントになりうることを彼は理解しているのです。ストライプを基調としたスーツにその他のアイテムは全てモノトーンで統一させる。シンプルですが体のラインにしっかりあったサイズ感の物で全て統一されている為に極めてエレガントなのです。
ネイビー×ホワイトなんていう、定番中の定番のコーディネートも完璧にネイビーとホワイトしか使わないとこんなにもコーディネートがまとまります。極め付けのポイントは足元です。こういった、2色でコーディネートをする際は”素材感のメリハリ”がとても大事になってきます。足元以外は全体的に素材感がつるっとしている為に雰囲気がのっぺりしてしまいます。そこで足元は”スエード”なのです。この”素材の起毛感”を意識するだけであっという間にコーディネートがまとまるんです。
着こなし「ジャケット×カットソー」
マルコザンバルドはジャケット×カットソーで合わせる際にはスニーカーを必ずチョイスします。そしてジャケットとニットや麻、コットン、シアサッカーの様なカジュアルな素材感の物をしっかりとチョイスしています。”不自然な素材のバランス”を彼は最も嫌うからです。そしてこのコーディネートは色味の濃淡でコーディネートを構成させています。素材の合わせの準備が整った段階でようやく色味の構成にとりかかるのです。そうすると自然に巧みなコーディネートができるんです。
デニムジャケットも彼が調理すればお手の物です。インナーは更に濃い”ネイビー”をチョイス。ホワイトパンツで清涼感ある爽やかな雰囲気を保ちつつ、ナイキのスポーティなスニーカーでフィニッシュ。”スポーツ感”を程よく取り込むのもマルコザンバルドのファッショニスタと呼ばれる由縁の一つなのです。
着こなし「柄物ジャケットはこう着る」
このコーディネートは彼の真骨頂を感じる事ができます。柄のジャケットを使用する場合、簡単にコーディネートするなら他のアイテムを全て無地で統一させる事。しかし、このマルコザンバルドの足元を注目してみてください。ジャケットのチェックと同配色のVANSのフラワープリントのスリッポンで合わせています。お見事!全体が暖色系でまとめられたコーディネートに柄on柄が非常に効いています。
ここ最近で一気に定番となりつつある”ストライプジャケット”もカジュアルに着崩せばコーディネートはしやすいです。先程も軽く触れましたが、柄物ジャケットをコーディネートする際は基本的に”他のアイテムを全て無地で統一”させると事が一番簡単です。特にストライプジャケットの様な主張の強いアイテムなら尚更そうです。そして、彼は色味の中でも”グレー”を大事にしていますがこのコーディネートでは白髪のグレーと足元のグレーが妙にマッチしていてとても映えています。
着こなし「ジャケットとインナーの色味を合わせる」
簡単な様で難しいのがこの合わせ方。ジャケットとインナーの色味を合わせる事。通常であれば、色味の”濃淡”をつけることが鉄則。しかし、マルコザンバルドは敢えてほとんど同じ様な色味の物をチョイスしています。注目すべきは色味ではなく”素材”なんです。コーデュロイやベロアといった起毛感のある素材に対して、ニットを合わせることでバランス良くコーディネートを完結させています。天晴れとしか言いようがないです。
最後に・・・
素材にこだわることこそ、真のファッショニスタなのです。色味の濃淡を極め、素材の濃淡を極める事ができたのであればあなたもファッショニスタの仲間入りができる事でしょう。