遂に第3回を迎えたトレンド徹底解剖。洋服を選ぶうえでとても重要な要素である「ディティール」そのルーツや形を理解しうまく取り入れることで普段のコーディネートを一層かっこよく着ることができる。そして、今までにない新鮮な要素をコーディネートに取り入れてくれる「アイテム」今回はそんなトレンドの「ディティール」「アイテム」に絞り、着こなしと共にご紹介!!
前回までのおさらい
No.1 ピークドラペル
ここ数年チェンジポケットやサイドアジャスター等の英国のスーツを代表するアイテムが増えているが、その流れでイギリスのビスポークスーツを彷彿させるようなディティールのアイテムが毎年多くのイタリアブランドから提案されている。今季はその中でも特に”ピークドラペル”が間違いないトレンドとなっている。ピークドラペルのアイテムはあまり馴染みのない方が多いと思うが、ネクタイの合わせ方としてはスポーツテイストのレジメンタルネクタイ等で合わせるよりも、ヴィンテージテイストのプリントタイやシンプルなソリッドタイ等で合わせた方が雰囲気良くコーディネート出来るだろう。又、タートルネック等で合わせても新鮮にコーディネートをすることができるだろう。
写真引用元 PITTIUOMO91にて、タリアトーレの打ち出し。
写真引用元 PITTIUOMO91にてLBM1911の打ち出し。ジャケットだけでなくコートでも”ピークドラペル”は多くみられる。
“ピークドラペルの着こなし!!”
主張の強いピークドラペルのコートは巻物やタートルネックなど、首元にボリュームの出るアイテムと組み合わせるとバランスよくコーディネートすることができる。色合いのバランスも同系色や補色の色合いでコーディネートをまとめると尖った雰囲気から柔らかい雰囲気を演出する事ができるので取り入れやすいだろう。
No.2 ゴールドメタルボタン
ゴールドメタルボタンを用いたネイビーブレザーもクラシック回帰の流れの中で昔からあるディティールなので見直されている。90年代のシブカジブームや英国調のブームの際に非常に流行ったディティールなのである意味リバイバルとも呼べる。タイドアップをするにしてもクラブタイを合わせるようなコーディネートがセオリー且つお勧めのコーディネートだろう。カジュアルに着こなす際もサイドアジャスターのグレーのスラックスにタートルネックをインして着るなどクラシックに寄せてコーディネートして着こなすとかっこよく着ていただけると思う。
写真引用元 前回のPITTTI92ではビームスのお二方が着用したことでも話題を呼んだ。
写真引用元 ボタンが変わるだけでジャケットの印象が大きく変化する。
“ゴールドメタルボタンの着こなし!!”
程よくアメリカの匂いを感じさせる「ゴールドメタルボタン」はレジメンタルネクタイやグレーのスラックスなどを合わせる、セオリー通りのコーディネートもカッコイイがこのコーディネートの様にモノトーンに取り入れる事でモダンにカッコよくコーディネートをする事が出来るだろう。ゴールドボタンを主役にコーディネートしたい方にはオススメだ。
No.3 プリーツパンツ
有力セレクトショップはこぞって「タック入りパンツ=プリーツ入りパンツ」を推している。昨春ぐらいから本格化してきて、今秋はさらに拍車がかかっている。PITTIUOMOではほとんどのサプライヤーからタック入りパンツの提案がされている。タックとプリーツと表現の違いがるがタックだと縫い付けて閉じてしまっているものもあるので、いまは「プリーツ」に統一された。断言します、プリーツパンツは間違いなくトレンドだろう。
写真引用元 ピタピタのノープリーツパンツが主流だったPT01も全面的にプリーツパンツの打ち出し。
写真引用元 ウール素材の物だけでなくコットンやベロア、コーデュロイ等カジュアルな素材でもプリーツパンツはみられる。
“プリーツパンツの着こなし”
腰回りにボリュームがでるプリーツパンツはベルトレスでニットもタックインして履くと抜群にカッコイイ。サルトリアディティールであるプリーツパンツはベルトをせず履くこと事で仕立てられたパンツの様になるのでタックインして履くことをオススメしたい。今季提案されているものは股上が深い物が多く、足長効果も狙う事も出来る。
No.4 クレリックシャツ
散々、お伝えしてきた今季の”英国調”というキーワードのアイテムに合わせるシャツは今までの様に襟が広く開いたカッタウェイというのはイタリア感が強すぎてしまいバランスが悪くなってしまう。タブカラーシャツ、レギュラーカラーシャツ、ボタンダウンシャツ等のアイテムでコーディネートするのも面白いが”英国調”を表現するにはクレリックシャツがピッタリだろう。
写真引用元 クレリックシャツもストライプだと取り入れやすいのでは?
写真引用元 ラウンドカラーのクレリックはオススメ。
“クレリックシャツの着こなし”
クレリックシャツとレジメンタルネクタイを組み合わせるとよりトレンドを表現したコーディネートをする事が出来る。特に丸みを帯びたラウンドカラーのクレリックシャツは“ピークドラペル”のジャケットとの相性が抜群に良いのでオススメ。やや主張の強いクレリックシャツはネクタイを柄で合わせた際はジャケットを無地。ジャケットを柄で合わせた際はネクタイを無地で合わせるとごちゃごちゃし過ぎないので取り入れやすいだろう。
No.5 モックネック
タートルネックよりももう少し首が低い”モックネック”、ちょうどタートルネックとクルーネックの間くらいのディティールのニットが多く市場にでてきている。今までクラシックシーンにはなかなか無かったディティールのアイテムなので新鮮でお勧め。モックネックというとジャケットの下に着るイメージがあると思うが、今年流行の打ち込みのしっかりとした英国調の生地を使用したスーツに雰囲気が良く馴染むのでスーツにコーディネートすることもお勧め。
写真引用元 Drumohrの打ち出し。ツイードのジャケットにさらりとインしてもカッコイイ。
“モックネックの着こなし!!”
タートルネックはネッカチーフを組み合わせてしまうとボリュームが出すぎてしまいコーディネートしづらいが、首まわりのすっきりする、“モックネック”はネッカチーフを組み合わせる事もオススメ。異なる素材や柄が首回りで立体的に演出出来ることで顔回りも華やかになり、重くなりがちな冬場のコーディネートにもスパイスを与えてくれるだろう。
最後に・・・
気温も大分、落ち着き秋冬物を買うモチベーションにいよいよなってきた。人気のアイテムやディティールの物は早い段階でお店から消えてしまうだろう。トレンドを踏まえつつ、一度様々なお店に足を運び気分を春夏物から秋冬物に切り替えてみてはいかがだろうか?