スティーブマックイーンは60年代から70年代にかけて大活躍したアメリカの映画史に残るスーパースターです。マックイーンが登場する映画の中で彼が着用していた衣類は、現在のヴィンテージ市場において逸品とされ高い評価人気を得ています。代表的な例が1965年に上映された”Baby the Rain Must Fall”でマックイーンが演じたヘンリー・トーマスの衣装です。マックィーンが演じる服装は当時では考え付かないほど型破りな物ばかりでした。服装を根底から覆した服装。正に革新的でした。そのセンスは驚嘆に値します。スティーブ・マックィーンは着こなし以外にも全てにおいて革新的な男であり、未だにこの男を超えた俳優はいないと言われているほどです。
今回、ご紹介する「ブリット」は1968年公開のマフィアと戦う刑事というハードボイルドなカーアクション映画。マックイーンの運転する1968年型フォード・マスタングGT390が映画の影響で人気を博しました。そんな「ブリット」のスティーブマックイーンから着こなしを学ぶ!!!
あらすじ
サンフランシスコ市警察本部捜査課のブリット警部補(スティーブ・マックイーン)は、チャルマース上院議員(ロバート・ヴォーン)から裁判の重要証言者の保護を命じられる。その証言者とは、ジョー・ロスというマフィア組員。ロスは組の金を横領し、組のヒットマンから狙われていた。
ブリットは、部下のデルゲッティ部長刑事やスタントン刑事と交代でホテルの一室にてジョー・ロスを保護する。ところが、ロスはスタントン刑事が目を離した隙に部屋のドアを開け、それと同時に部屋に入ってきたヒットマンに射殺されてしまい、スタントン刑事も重傷を負う。
スタントン刑事の証言により、ロスがヒットマンと示し合わせたかのようにドアを開けたことを知ったブリットは、事件の裏になにかがあることを感じ取り、ロスが死んだことを報告せず、デルゲッティ部長刑事と捜査を開始するのだが・・・
寡黙でクールな刑事
彼は寡黙でクールな刑事。人の死をいつも身近に見ているためか、少々のことでは眉毛一つ動かさない。それを恋人から“理解できない”と責められ辛い立場でもあります。そんな折り、街を走っていた彼は尾行に気づく。どうやらロスを殺した2人組。坂道の多いサンフランシスコ特有のロケーションをフルに生かしながら見せる2台の車の激しいチェイス!優れたドライビング・テクニックのお陰もありブリットの駆るマスタング・ファストバック390GTは酷使に耐えたが、殺し屋チームの車は路肩から飛び出し大炎上…。有名なカーチェイスからマックイーンの運転する1968年型フォード・マスタングGT390が映画の影響で人気を博しました。兎に角、クールな音楽も相まって、スティーブ・マックイーンが一段とカッコよく見えてくる。そして着こなしが映える。そんな映画です。
この着こなしが気になる!!!
ブラウンのヘリンボーンツィードにシープスキンのエルボーパッチ付。胸ぐせのない I 型でありながら、コンチネンタル調のゆるやかなスラントポ ケット(チェンジ P 付)に浅めに切ったサイドベンツ。ブラウンの上着に良く合うネイビーブルーのローゲージのタートルネックのセーター。足元にはブラウンスエードのマッドガードのチェッカーブーツ。マックイーンは本格的なアメリカントラディショナルの中に欧州調なエッセンスを融合させたコーディネートがとても上手く、玄人好みするスタイルの持ち主でした。 ツィードのジャケットに、タートルネック、そして使い込んだバルカラーコート。これぞアメリカン・シネマモード。痺れるほどカッコイイ。
ツイードのジャケットにハイゲージこ黒タートルネック。 ボトムは細身のウールのスラックス。 シューズがスウェードのチャッカブーツ。 そしてサングラスで決まり。 憎すぎます。ジャケットと髪の毛のカラートーンがスッゴイマッチしてます。 またサングラスとタートルがブラックなので全体がクールで引き締まって見えています。そして女性を引立てるようなシックな装いは是非参考にしたい。
最後に・・・
著名人のファッショニスタとして、いつもお手本になるのがスティーブ・マックイーンです。ロングコートをブラックスーツの上からはおって、自然な表情を魅せてくれています。これまで数多くの映画を通じて、多くの男性にスタイリングの影響を与えてきた彼から、学ぶことは多いはずです。